第13話

キャットは森の奥深くへと車を走らせ、私は流れる木々を黙って見つめていた。十分ほど走ると、舗装された別の道路が見えてきた。私は指で頬に触れ、そのズキズキする痛みに思わず顔をしかめた。ダレンに顔を殴られたのは初めてだった。顔が腫れ上がり、あざになるまでどれくらいかかるだろうか。せめて無事に家に帰り着くまでは、なんとか持ちこたえてほしい。ローレンに居場所を知らせようとは思わなかった。そもそも彼女の番号も知らないのだ。

キャットが別の道へ折れると、森の中に佇む小さな町が視界に飛び込んできて、私は驚きのあまり口をあんぐりと開けた。何もかもが真新しく輝いていて、広場の中央では噴水が水しぶきを上げている。...

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