第142話

~カレブ視点~

女神様が俺たちに、とんでもなく気の強い番(つがい)をよこすって、どうして分かったかって? そりゃあ、俺と兄弟に何が必要か、女神様は完璧に把握していたに違いないからだ。

言いなりになるような女? そんなんじゃ話にならない。俺たちには野生的で、手負えない相手が必要だった。俺たちのエネルギーと張り合えるような女だ。その点、リリス・エモリーは完璧だった。罪深いほどイイ女で、彼女自身が女神みたいなもんだ。会ったことはなかったが、噂は聞いていた。ああ、よく知っていたさ。彼女も俺たちの悪名を知っていただろうようにな。

昨夜、パーティーに彼女が現れた瞬間、その場で肩に担ぎ上げて連れ去りた...

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