第234話

ダリア視点

リアムが私の手を取り、部屋の奥にある巨大な薄型テレビに向かい合った、ふかふかの豪華なカウチへと導いた。

双子に挟まれていた窮屈な状態から解放され、ようやく私は周囲をしっかりと見渡すことができた。この部屋は、私が使っている部屋とは一線を画す形で、リアムの人柄を反映していた。壁は同じ丸太造りだが、インテリアが放つエネルギーはまるで別物だ。深いネイビーブルーとフォレストグリーンが空間を支配し、居心地が良いながらも男性的な雰囲気を醸し出している。森の風景を収めた額縁がいくつか飾られているが、私の目を何よりも惹きつけたのは、壁一面を覆う巨大な作り付けの本棚だった。そこにはあらゆる種類の本...

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