第330話

第一章 - ダリア視点

森の奥深くから、見えざる目がこちらの様子を窺っていた。叔母の狼がブルーと私を導き、また一巡、過酷な訓練を行う中、隠れた場所から好奇心が放たれているのが分かる。姿を見ることはできないが、その存在は肌で感じられた――私たちが魔法を行使するたび、それに呼応して独特なエネルギーの波動が脈打つのだ。彼らが人の姿か狼の姿かは問題ではない。これほどの力を行使していれば、いつまでも気づかれずにいることなど不可能なのだから。

結局のところ、カリオペ叔母さんは私の能力についてアルファに打ち明ける決断を下したのだ。私たちが技を磨く間、見物人の数を減らす助けになればと願ってのことだった。そ...

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