第6話

キャットが疑わしげな視線を投げかけてくる中、車内は気まずい沈黙に包まれていた。

「廊下で見つけたとき、顔が真っ赤だったけど」彼女は眉をひそめて言った。

本当のことを言いたかったが、言ったところで何も変わらないことは分かっていた。あの双子が皆の言う通り『誰も手出しできない』存在なのだとしたら、話したところで何になるというのか? 私自身、何が起きたのか未だに気持ちの整理がついていなかった。彼らは私の意思に反して触れ、キスをしてきた。もしそれが完全に私の意思に反していたのなら、なぜ私はあんなにも心地よく感じてしまったのだろう? なぜ心の一部で、またあんなことをされたいと望んでいるのだろう? 私は...

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