第152章

江口美咲はしばらく躊躇した後、やはり口にした。「これは星ちゃんへのプレゼントではないですよね?」

高橋隆司はあいまいに頷いた。「これは陽と健太のために用意したものだ。先日は不適切な発言をしてしまった。家に帰ってよく考えた結果、彼らが子供とはいえ、きちんと謝罪すべきだと思った。前回君の家で見かけた飾り物から、彼らがこういったものを好むんじゃないかと思ってね」

そう言って、高橋隆司は目線を落として二人の子供たちを見つめ、箱を彼らの方へ差し出した。「おじさんから謝罪の気持ちだ。こういうの、好きかな?」

二人の子供たちの瞳はきらきらと輝いていた。

男の子はロボットやレースカーのようなものが好...

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