第7章 彩音視点

騒動がようやく収束した頃、蓮二は一人で家に戻った。

彼が馴染みのあるドアを押し開けると、私の魂もその後について中へと入った。彼は玄関で呆然と立ち尽くしていた。そこには、私が残したままの光景が広がっていたからだ。

「彩音……」

彼が弱々しくつぶやく。しかし、答える者は誰もいない。

蓮二はゆっくりと寝室へ歩を進め、そこで凍りついたように立ち止まった。ナイトテーブルの上には、まだ私たちの結婚写真が飾られている。写真の中の私は幸せそうに微笑み、彼は愛に満ちた瞳で私を優しく抱き寄せていた。

「あの頃は……本当に愛していたんだ」

彼は震える手で写真立てを手に取り、言葉を絞り出した。...

ログインして続きを読む