第149章

足を踏み入れた洞窟は、まるで大聖堂のように広がり、頭上高くへと伸びていた。岩盤に埋め込まれた発光する鉱脈が、壁面に悪魔的な光を投げかけ、見えない亀裂から立ち昇る蒸気の波紋に合わせて揺らめいている。

コラと私は、空間を切り裂く巨大な亀裂の縁へと慎重に歩み寄った。目がくらむような落差の底には、トンネルや小部屋が迷宮のように入り組み、その深淵は霧と光の揺らぎの中に消えていた。

「ここは一体、何なの?」広大な空間に対し、私の声はあまりに小さく響いた。

コラはすぐには答えなかった。彼女の視線は、私がめったに見ないほどの激しさで洞窟内を走査している。その表情には畏敬の念と、何か別のもの――計算高い鋭...

ログインして続きを読む