第十五章

エーテルが私をその煌めく掌握の中へと引き戻し、波が砂を洗うように周囲の世界を溶かしていく。この空間にいると、体が軽く、心も安らぐ。エーテル界との繋がりは、いまや第二の天性のように馴染み深く、呼吸をするのと同じくらい容易だ。私は目を閉じ、ウェイクに意識を集中させ、エーテルの導きに身を委ねる。

輝きが退くと、私は再び溶岩洞の息詰まるような薄暗がりの中にいた。空気は湿って鉄錆のような匂いがし、壁面は結露で濡れ、微かな光を反射して光っている。

遠くでウェイクが行ったり来たりしているのが見える。重いブーツが足元の小石を踏み砕く音が響く。その動きは硬く慎重で、肩には見てわかるほどの緊張が走っている。こ...

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