第172章

意識を取り戻すと、すべてが重く感じられた。まるで夢の中を漂っているようだ。頭が脈打ち、水中を通して差し込む薄暗く冷たい光が、頭蓋骨の奥で響く痛みをさらに深くする。手足は鉛のように動きが鈍く、意識の靄から思考を解きほぐすのに時間がかかった。

自分の置かれた状況を把握するのに、一瞬の間が必要だった。私は、黒く艶のある石を削り出して作られた部屋の床のすぐ上を漂っている。その表面には火成岩の筋が走り、かすかに揺らめくような光沢を放っていた。壁は迫りくるような圧迫感があり、唯一の窓には格子が交差している。その影が、鋭い格子模様を部屋の中に落としていた。

コラの小さいうめき声で、私は我に返った。彼女は...

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