第179章

レイフの提案が宙に浮いたまま、誰も口を開こうとしない。私とコーラは素早く視線を交わした。そのあまりの大胆不敵さに、二人とも言葉を失っていたのだ。

テーブルの向かいで、ケイルが身を乗り出した。その声には信じられないという響きが鋭く混じる。

「たとえ現在『後継者』が不在だとしても」と彼は言う。「トワイライトの統治組織は血統の守護に執着している。彼らがそんなことを認めるはずがない」

レイフは軽く手を振ってその言葉を退け、薄ら笑いを浮かべて椅子の背にもたれかかった。

「甥ご殿、お前に政治の才があった覚えはないがな」彼は滑らかに言った。「もう少し真面目な生徒であれば覚えていただろうに。エレクタの民は...

ログインして続きを読む