チャプター 181

扉がきしむ音と共に開き、召使いが豪奢で細長い箱を抱えて入ってきた。召使いは一言も発さず、ただ静かに、手際よく箱をテーブルに置く。そして浅く一礼すると、入ってきた時と同じように音もなく立ち去り、扉が閉まる微かな音だけが後に残った。

「なんだか嫌な感じ」私はそう呟き、まるで中から何かが飛び出して噛みついてくるかのように箱を睨みつけた。箱そのものの作りが、私を不安にさせるのに十分だったのだ。黒漆塗りの木箱には、蛇のようにうねる蔓草を模した複雑な金の透かし細工が施されている。

コラは腕を組み、鋼のような冷徹な眼差しを向けた。「誰も好んでやりたいわけじゃない。でも、何がかかっているかは分かってるでし...

ログインして続きを読む