チャプター 207

翌日、アオの都は王を迎える準備が整っていた。通りには市民が立ち並び、彼らの声は興奮のどよめきとなって水中に満ち、海流そのものを震わせていた。タンガロアの聖なる紋章を描いた旗が、新しい時代の夜明けを称えるように、海流の動きに合わせてはためいている。

魚の群れが珊瑚の建造物の間を縫うように行き交い、その鮮やかな色彩がこの瞬間の活気をさらに高めている。まるで海そのものが、これから起こることに固唾を呑んでいるかのように、都市全体がエネルギーで脈打っていた。水はただの祝祭以上の何か――期待、希望、そしてかつては不可能と思われた未来への約束で満たされ、帯電しているかのようだ。

知恵を瞳に宿した最年長の...

ログインして続きを読む