第二十三章

二の腕を掴む力が強すぎて、痣ができそうだ。スタンの手下たちが私とネレイド号の残りのクルーを、待機していた潜水艇へと乱暴に押しやる。その船は滑らかで黒く、紛れもなくエニグマのものだ。不気味なほど静まり返り、海上に浮かぶ私たちの船とは対照的だった。

胃が締めつけられる。タイ、コーラ、アンドレアス、サイロ、アリスタ――全員いることは確認できた。だがウェイクはぐったりとしていて、辛うじて意識を保っている状態だ。彼の方へ行こうとするが、私を拘束している衛兵が乱暴に引き戻す。

「余計な真似はするな」その薄汚い男が冷笑する。

私は奥歯を噛みしめ、多勢に無勢の状況で暴れ出したくなる衝動を抑え込む。その代...

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