第二十五章

取調室の外の廊下に滑り出た瞬間、呼吸は浅く、荒くなっていた。だが私は努めてリズムを整える。脈打つ音が耳元で轟いているが、それを強引にねじ伏せ、薄暗い廊下を音もなく、素早く駆け抜けた。

この区画の構造は不気味なほど無機質だ。だが、何かがおかしい。標準的なエニグマの技術とは何かが違うのだ。壁は微かに唸りを上げ、有機的な質感すら帯びている。アオで見たエンキの軍用潜水艦と同じ、あの見慣れぬ生体機械のパターンが刻まれているのだ。全身が粟立つような嫌悪感が走る。

仲間を見つけなければ。今すぐに。

私は廊下を縫うように進み、話し声が近づけば機械の陰に身を潜めた。ウェイクや他の仲間たちがどこに捕らえられ...

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