第二十三四章

ウェイクは弟を睨みつけ、全身を強張らせて怒りをみなぎらせていた。両腕はピンと張り詰め、今にも部屋を横切って飛びかからんばかりに筋肉が収縮している。一方、ショールはまるでビーチのマッサージから戻ったばかりのような態度だ。落ち着き払って、得意げで、かつて大隊を平らげた男ではなく、不機嫌なペットでも相手にしているかのような様子だ。

そこで彼は笑った。深く、豊かな響きが石の壁に反響する。

「出たな」ショールはあからさまにウェイクを指差して言った。「俺の記憶にある兄弟そのままだ。しばらくの間、生活がお前を軟弱にしたんじゃないかと心配していたんだがな。愛想が良くなったとか」

ウェイクは微動だにしない...

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