第287章

戦艦は刃のごとく深海を切り裂き進む。コンソールに置いた掌の下で、奪い取ったばかりの自由が唸りを上げていた。体はまだ弱りきっている。肌は嫌な汗で湿り、骨という骨が今まで知らなかったような痛みを訴えている。だが、私は目覚めている。ここにいるのだ。そして今回ばかりは、我々は生き延び、ショールはくたばった。

……あるいは、そう思っているだけか。

ウェイクが私の横に立っている。北極星のように揺るぎない佇まいだ。コーラは副操縦席の近くで、鋭い視線を計器の間で行き来させている。デルフィとピーターは後方システムを、ミオレとアリスタは武器を担当している。サイロは搭乗ランプの近くに陣取り、全身の筋肉を強張らせ...

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