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「あれで満足か? あの寄生虫を生かしておいて、明日まで先延ばしにするだけで」

ウェイクの声は低く、抑制されていたが、その言葉の奥底に怒りの激流が渦巻いているのが聞こえた。

彼の方を向くと、その瞳の強烈さに息を呑んだ。「ウェイク、私はそうするしか――」

「お前は奴を生かすように頼んだ」彼は私の言葉を遮り、危険なほど静かな声で言った。「奴がお前にした仕打ちを知っていながら、それでも奴の命乞いをした。なぜだ?」

私は言葉を探した。彼に見下ろされ、部屋が急に狭くなったように感じる。「だって……彼を殺せば、事態が悪化するだけだから。私たちはここで孤立しているし、完全にエニグマのなすがままなのよ。...

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