第26章 私に嘘をついているのを見つけさせないでください

「清美さん、この方はどういった方なんでしょうか？会社にお招きして、直接お話しさせていただきたいものですね。新製品について、詳しくご説明させていただきます。この方に、私どもの製品の将来性をしっかりとご理解いただきたいものです」

千葉清美は電話で答えた。

「田中副社長、電話ではうまく説明できませんので、直接お会いして話しませんか？」

田中副社長は興奮した様子で早々に承諾した。

「場所を送ってくれ。すぐに車で向かうから」

千葉清美は学校で論文の添削をしていたが、田中副社長と投資の話をするなら、学校では相応しくない。校門を出て、カフェダイニングを見つけ、田中副社長に位置情報を送信した。

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