第44章 離婚計画

福江良平は各部門の業務を視察し終えると、最上階の社長室へ戻った。

中村颯太と高橋北は福江良平がゆっくりと歩いてくるのを見て、すぐに姿勢を正した。

福江良平は冷たい表情のまま、無言で執務室に入り、席に着いた。

高橋北はすぐに近づいてきた。

「良平、森くんが戻ってきたんだ。今夜、一緒に飲みに行って歓迎会をしないか?」

福江良平は書類を開きながら、顔を上げずに言った。

「お前たちだけで行けよ。俺はパスだ」

高橋北は慌てて言った。

「やめてくれよ。お前、最近全然俺たちと飲みに行ってないじゃないか。今夜は森くんもいることだし、みんなで集まってリラックスしようよ」

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