第39章

高橋峰人は計画を高橋月見に告げ、さらに言うべきではない機密情報まで漏らしてしまった。

「本当にうまくいくの？」高橋月見はためらうふりをした。

前回の広告契約の件以来、高橋玲子は素早く株主総会を招集し、いくつかの権限を手に入れ、専務の職に就こうとしていた。

彼女は高橋月見が会社のプロジェクトに関与することを許さなくなっていた。

さらに、この数回、高橋玲子に痛い目を見させられたことで、高橋月見は表立って高橋玲子に逆らわないから。

「月見、安心しなさい。必ず何とかしてあげるから」高橋峰人の目には打算と確信が満ちていた。

大作の脚本といえば、どんな俳優も飛びつくものだ。今、それが目の前に...