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ツネオ

シャワーを浴びてすぐに湯船に浸かったが、モーガンがうとうとし始めたため、俺はすぐに彼女を引き上げた。彼女は眠気で火照った体を震わせ、何かを呟く。俺は彼女に身体を拭くものを手渡し、一人で着替えられるようその場を離れた。

俺はクローゼットに向かい、二人分の寝間着を取り出した。タオルにくるまったまま出てきた彼女に、寝間着のローブを差し出す。

「今夜は冷え込むぞ。冬の始まりだ。俺が火をおこすまで、湯気の中にいたほうがいい」

彼女は眉をひそめた。「今は真夏よ」

俺はくすりと笑った。「人間界ではな。だがここでは冬の始まりなんだ。『天空の羅針盤の集い』が春の初日になる」

彼女は感謝のしるしに頷い...

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