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モーガン

「緊張」という言葉ではとても言い表せない。馬鹿げているとは思いつつ、せめてそう自分に言い聞かせようとした。大したことではないはずだと頭では分かっていても、昨晩からその不安は刻一刻と膨らむばかりだった。

私は部屋の端に立ち、マヤ、アーニャ、そしてジュン様が私の服を丁寧に畳み、ツネオとの旅に持っていくトランクに詰める様子を眺めていた。新婚旅行という響きには、まだ現実味が感じられない。楽しみになり始めている自分もいた。ツネオと二人きりで過ごす時間は素敵に思えたが、今の状況を考えると、本当にそれが良いことなのか疑問も残る。

私たちは昔からの知り合いというわけでもない……ただ、結婚したと...

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