CH15

モルガン

不安が胸を締め付けた。「後継者のために指示を残すのって、ごく普通のことじゃないの?」

彼は頷いた。「女王の場合、指示は二部構成になっている。一つは日記だが、君が探している部分は『試練』そのものにあるんだ」

私は彼を睨みつけた。「死ななかったから分かるはずだ、とでも言うの?」

彼の唇がかすかに動く。「君が天に選ばれ、不死鳥の祝福を受けたからさ」

私は片眉を上げた。「神秘的なお言葉ね。重要そうに聞こえるだけで、私には何の意味もないけど」

彼は日記を指先で叩いた。「なら、読めば分かるかもしれないな」

私は彼の視線を真っ向から受け止めた。「どうしてそんなに確信が持てるの?」

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