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ツネオ

彼女は顔を上げ、甘く、そして熱烈に俺を求めてきた。俺は喉の奥で呻き声を漏らすと、彼女をきつく抱きしめる。ゆっくりと、だが深く口づけを交わした。彼女は先ほどまでの緊張が解けたようで、その身を俺に押し付けてくる。温かく柔らかな肢体の感触に、欲望で理性が飛びそうだ。彼女が欲しい。これまでの人生で、これほど何かを渇望したことはなかった。

俺は彼女を近くの木に押し付けた。彼女は緊張したように小さく笑声を上げたが、再び唇を重ねても身を引こうとはしなかった。

「殿下?」

邪魔が入ったことに苛立ち、鋭い息を吐きながら身を引く。モーガンはくすくすと笑い、俺の胸に顔を埋めた。俺は呼びかけてきた護衛...

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