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「許すだと?」

「あいつは、息子のためを思う父親から、その息子を引き離すような真似には加担しないだろうさ」彼女はくすりと笑った。「もっとも、それにはあんたが実際に父親としての責任を果たして、なおかつ本気で『息子のためを思う』必要があるけどね。他の多くのことと同じように」

「周りに世話をしてくれる女たちが大勢いるのに、なんで俺が女の仕事に時間を割かなきゃならんのだ?」俺は鼻で笑った。「お前には一生理解できんだろうな。いくら化粧で飾り立てても、お前は女というより男に近いからな」

「あんたがそう言う時って、たいてい私があんたの戯言(ざれごと)に付き合わないから拗ねてるだけじゃないの」...

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