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【ツネオ】

午後になると、妖精の集落には静かな緊張感が満ち、谷には薄い霧が低く立ち込めていた。俺とモーガンは中央広場のすぐ外で、案内役のエリンドアと合流した。銅色の翼を持つその若い妖精は、警戒心を滲ませながらも、力になりたいという熱意を見せていた。

彼は集落の東端を指し示した。「森の入り口へ向かいます。最後に目撃された痕跡はまだ新しいはずですが、急ぐ必要があります」

モーガンは剣帯の位置を直した。「準備はいい?」

「ああ、いつでも」

タロフは、モーガンやパイラが後ろに残ることについて不満げにぼやいていた。

『彼女は我々と共にいたほうが守りやすい』

そう言うと、彼は落ち着いたようだった。...

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