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ツネオ視点

その道は狭かったが、人為的に削り出されているため、比較的歩きやすかった。もしかすると「削り出された」のかもしれないと考えると、胸が痛んだ。岩肌は身震いするように軋み、うめき声を上げているように見える。奥へ進めば進むほど悪臭は鼻をつくようになり、肌が粟立つような微かな振動音で空気が震えていた。

山は穢されているだけでなく、死にかけているようにも思えた。

そんなことはあり得ないはずなのに。

モーガンが手を掲げると、その光がいっそう強く輝き、洞窟の最奥の壁に設置された古代の石の祭壇を照らし出した。表面に刻まれたシンボルは、直視するのが苦痛になるほど歪み、ねじれている。近づくにつれ、...

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