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ツネオ

モーガンは俺の膝の上に座ったままだが、頬の赤みはまだ消えていなかった。彼女は上の空でドレスを撫でつけながら、近づいてくる街のシルエットをじっと見つめている。待ち受ける事態に向けて、彼女が覚悟を決めているのがわかった。俺は彼女のこめかみにキスをした。

「逃げられはしないが、二人で乗り越えられるさ」

彼女は振り返り、表情を和らげた。「わかってる。でも、あの『会合』について私が大喜びできないのは許してね。パイラの記憶がまた流れ込んできてるの……」

彼女は身震いした。無理もないことだ。俺は彼女を強く抱きしめた。

「最善を願いつつ、最悪の事態に備えるしかない……」

「あなたの恐るべき未...

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