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モーガン

ツネオは最高に名残惜しそうな顔をしていたけれど、私の手をギュッと握りしめ、頷いてから頬にキスをしてくれた。

「もちろんさ」

私は彼をその場に残して宴会場へと向かい、ハルカの後を追って廊下を進んだ。ドアが閉まると同時に、私は笑い出した。もう我慢できなかったのだ。ハルカもクスクスと忍び笑いを漏らした。

「彼女のあの顔、見た?」ハルカは呆れたように首を振った。「もう、あんなに露骨だなんて——」

「まるでアリね」

私たちは二人して吹き出した。

「ひどいこと言うわね」ハルカは目尻に浮かんだ涙を拭いながら笑った。

「私のせいじゃないもん」私もクスクスと笑う。

ハルカは私の肩をポンと叩いた。「あ...

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