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モーガン

彼の声に滲む憤りに、私はこらえきれずに笑ってしまった。

彼は唸り声を上げた。「本気だぞ。これは愚弄だ! 正直なところ、石の材質さえ違うじゃないか。私がどれだけ苦労して作った美しい噴水を、どうしてこんな風に台無しにできるんだ! 魔法の防御壁のことは言うまでもないが……」

彼が不満を漏らすと、パイラが笑った。彼は本当に一生懸命作ったのだ……。

私は、短剣の前に彼がくれた贈り物のことを思い出した……。

「あなたにそんな芸術的な一面があるなんて知らなかったわ」

彼は近づき、心臓が早鐘を打つほど熱のこもった瞳で私たちを見下ろした。

「君が私に光と美を与えてくれたんだ。私はその教えを心...

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