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モーガン

「パイラの過去は怖くないわ」

私は彼の腕に寄りかかり、そっと言った。

「私は……それも私のものだと受け入れているの」

彼は動きを止め、その言葉が私たちの間の空気に漂った。

私は彼を見上げた。彼の表情が和らぎ、一瞬、私の心の緊張と心の奥底にあった恐怖が解きほぐされていくのを感じた。それは真実だった。そして、彼もそれが真実だと分かっていることが、その顔と目を見て取れた。つまり、ツネオもまた、この理解に達しなければならないということだ。

「君はとても勇敢な心を持っている」彼は言った。「彼女がなぜ君を選んだのか……分かる気がするよ」

どういう意味か尋ねたかったが、そうする間も...

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