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モーガン視点

境界を越えた途端、彼らが人の姿を取り戻していくのが見えた。父が私の方を振り返る。その表情には、誇らしさと哀愁が入り混じっていた。

「この時間を共に過ごせてよかった。ただ、またこうして会えるのが、次の『整列』の時まで待たねばならんというのがな」

私は父を強く抱きしめた。「力を貸してくれてありがとう。次会う時まで、どうか元気でね」

父も私を強く抱きしめ返す。「愛しているよ」そう言って私の頭に口づけをした。「弟のことを頼んだぞ」

私は頷いた。「約束する」

父は一歩下がると、ツネオに向かって頷いてみせた。「娘を頼む。自分のことは自分でできる子だが、人に助けを求めるのが下手だか...

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