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モーガン

父の眼差しが和らいだ。

「不意に……またとない機会に恵まれてな。最後にもう一度、皆に会っておこうと決めたんだ」彼は感情を押し殺すような、重みのある声で言った。

「それから、警告もしておく必要がある。各界を繋ぐ道が揺らいでいる。『天の協定』は、本来あるべき安定を失いつつあるようだ」

「明らかね」私は息を呑みながら言った。「本来なら、あなたがここに来ることなんてできないはずだもの」

父は肩をすくめると、ヒロから体を離した。「お前、『星界』へ行くそうだな」

ヒロは頷き、顔をぬぐった。「モーガンが、光る果実をくれたんだ」

父はくすりと笑った。「あの子は相変わらず、何をするにも徹...

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