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モーガン

ツネオが私をぐっと引き寄せ、離れ際に満足げな低い声を喉で鳴らした。私たちは互いに身を預け合い、ただそこにいる心地よさを噛みしめた。

「『集い』がまだ何日も残ってるなんて信じられないわ」

指先で彼の腕に意味のない模様を描きながら、私はそっと呟いた。

彼は鼻歌のように相槌を打った。「明日は訓練の最終日で、その次は祝宴だ。それが終われば……」

その先を考えて、私は身震いした。私の心の中に居場所を持つパイラから波及してくる不安が、背筋を凍らせる。

「『冥界協定』ね」私は言った。「もっと……そう、もっとしっかり備える方法があればいいのに」

「パイラは記憶を共有してくれないのか?」

私は首を横...

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