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ツネオ

衝撃が俺の中を走った。

何だと?

どちらの言葉も、永い時を超えて残ってはいなかった……前回の「集い」を考えれば、それも納得がいく。タロフが俺たちの拳を握りしめた。鮮やかな青い光が浮かび上がり、ユウマがいつも放つ光と同じ白さに変わっていく。俺たちの手に重なるようにして、彼の前足の毛並みが揺らめくのが見えた。

彼の爪だ。奪われたもの。報復として奪い取られたものだ。俺にはその戦いが見えた。指の間を流れる血の感触、タロフがユウマを圧倒し、その体から前足をむしり取った時の、ユウマの苦痛に満ちた叫び声が聞こえるようだった。

『俺の娘を!』タロフが咆哮した。その響き、彼の激怒が俺の全身に反響し...

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