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モルガン

私は身を縮め、その毒牙を避けた。

蛇は威嚇音を上げ、その衝撃で峡谷の壁が震える。残りの胴体が振り下ろされ、私の上にある岩棚に着地し、さらなる激痛が走った。奴は再び攻撃態勢に入り、私はまたもや身をかわした。狭い岩棚に崩れ落ちてくる瓦礫の雨を、間一髪で避ける。頭上の岩棚が揺れ、蛇が這い降りてくる重みで、私は押し潰されそうだった。

呼吸は荒くなり、手足が痛む。武器はない。時間もない。身動きが取れず、疲労困憊だった。

その時、岩棚が広がったように感じられた。岩盤が再び激しく振動する。私は石にしがみつこうと必死に手を動かした。

蛇が再び鎌首をもたげ、牙を剥き出しにする。私は叫び声を上げなが...

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