CH30

ツネオ

沈黙が一瞬、場を支配した。計画はどうなっている? モーガンが俺の肩に包帯を巻き始めた。視線が絡み合う。

「ベッドに戻りましょう」

モーガンは頷いたが、その表情からは何も読み取れない。彼女は無言のまま、豪奢なシーツの上に俺が戻るのを手伝ってくれた。ひんやりとしたシルクの感触が、火照った肌に心地よい。腕に残る彼女の体温の名残が、俺の中に新たな衝撃を走らせる。それは中断されたひとときを思い出させる、甘く切ない余韻だった。

枕に身を沈めると、彼女は医療器具を片付け始めた。その動きはきびきびとして手際が良い。片付け終えると、彼女はベッドの脇に膝をつき、驚くほど軽々と救急箱を精緻な彫刻が施さ...

ログインして続きを読む