CH320

レン

「想定内だな」彼が呟いた。

私は手探りでその表面を指でなぞり、裏返し、開け方を探った。彼は私の脚を押し広げ、自分の腰を強引に割り込ませてきた。硬直した彼の欲望が押し付けられる感触が伝わってくる。彼は低く唸った。

「クソッ、たまらねえ。やっぱりお前は――」

ナイフが開いた。私はそれを強く握りしめ、彼の脇腹に突き立てた。ズブリという、重く湿った、確かな手応えがあった。彼は叫び声を上げてのけぞり、私から飛び退いた。私は歯を剥き出しにし、渾身の怒りを込めて拳を振るった。よろめきながら後退し、彼との距離を取る。血塗られたナイフを構え直すと、彼は脇腹に手をやった。その視線には驚きが混じってい...

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