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レン

水の中に飛び込み、川底を転がったが、うまく浮くことができない。頭上から怒号が聞こえる。足音だ。奴らは追ってきている。私は咳き込み、震えながら水から這い上がった。絡み合う蓮の茎、幾重にも重なる枯れ葉、そして凍りついた浮き草をかき分けて進む。

風は酷く冷たい。肌の上で水が凍っていくのを感じる。足元の地面はぬかるみ、滑って溶けていく。そして今、私は裸で、濡れそぼっている。銃は失くしたが、金属製のカラフェはまだ持っていた。まだ凍っていない泥にまみれながら、土手を這い上がる。片腕で胸を隠し、よろめきながら逃げる。少しでも時間を稼げる方向を探して。どれだけの時間が稼げるかわからないけれど。

ど...

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