CH46

ツネオ

彼女の唇に、悪戯っぽい笑みが浮かんだ。

「確かにそうね」彼女は認めた。「でも、せめてヒントくらいはくれない? また別の『アーリ』じゃない限りは……」

俺は大げさに息を呑むふりをして、胸に手を当てた。

「モーガン! ひどい言われようだ。あんな刺激的な出来事は、一生に一度で十分だろう?」

彼女の笑い声が部屋を満たした。それはどんな炎よりも暖かく、俺の心を温めてくれる音だった。

「そうかもしれないわね」彼女は認め、その瞳は隠しようもなく輝いていた。「わかったわ、秘密にしておいて。その代わり、心から感動させてくれるんでしょうね?」

俺は芝居がかったお辞儀をして、窓の方を示した。

「では...

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