CH54

モーガン

安堵の波が押し寄せ、ツネオの言葉と眼差しが掻き立てた感情の嵐を、一瞬だけ彼方へと押しやった。マヤが絶妙なタイミングで割って入ってくれたことに感謝しなくては。二人の親密な空気は急速に高まっていて、その先にあるものを受け入れる準備が完全にできているのか、私自身確信が持てなかったのだ。

「ありがとう、マヤ」

私は外の部屋のドアに向かって声を張り上げた。少しだけ息が弾んでいる。「すぐに支度するわ」

私は申し訳なさそうな視線をツネオに向けた。彼の表情からは感情が読み取れなかったが、失望に似た何かが微かにその顔をよぎったのが見えた。

「もちろん」とマヤが答えた。

私は深呼吸をしてベッ...

ログインして続きを読む