CH72

【モーガン】

私はカイの方を向き、手を差し伸べた。彼は素直に歩み寄ってきて、私は彼に微笑みかけながらしゃがみ込んだ。

「それで、カイはどうなの?」私は柔らかく、しかし毅然とした声で問いかけた。「彼自身には決める権利はないの? 母親の気まぐれに翻弄されるままにしておくつもり? それとも、あなた方が望む通りの帝国の後継者として扱うべきなのかしら?」

カイの瞳が涙で潤んだ。

「陛下」私は王に向き直った。「この件に関しては、彼が誰の子であるかを正確に突き止めることができない以上、確かな事実に焦点を当てるべきだと存じます。彼は陛下の血筋であり、帝国の正当な後継者です。どのような環境で育ち、どこで...

ログインして続きを読む