第137章 終末世界(もう戻れない?)

午後のこと、渡辺千咲は水晶宝飾の箱を一つ選び、宅配便で日高詩に送った。

帰り道にデパートを通りかかった際、夜闇生良がまだホテルにいることを思い出し、中に入って彼のためにおもちゃをいくつかと、本を数冊買ってあげた。

部屋に戻ると、夜闇生良はまだテレビを見ており、渡辺千咲が帰ってきた音を聞いて少し緊張した様子だった。

「生良、これ全部あなたにあげるわ。ゆっくり遊びなさい」

「ホテルが毎日三食運んでくれるし、外に遊びに行きたかったら行ってもいいわよ。私はこの二日間ちょっと忙しくなるから、ホテルにいないかもしれない」

「何か手伝いが必要なら、ホテルの支配人に頼めば助けてくれるわ。もし...

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