第50章 食べ物の誘惑に抵抗できず、毒があっても食べる。

「どうにでもなれ! まずは食う!」高橋忠はもはや、食べ物の誘惑に抗うことなどできなかった!

たとえこの一杯に毒が入っていたとしても、それでも食う! 死ぬにしても、腹一杯で死んでやる!

小川大介は、その二杯の麺を食い入るように見つめていた。周囲の声などまったく耳に入らず、箸を手に取ると狂ったように麺を貪り食う。今、もし誰かがこれを奪おうものなら、彼は躊躇なく手を下すだろう!

茹で上がったばかりの麺はまだ熱いというのに、彼らはそれに気づいていないかのように、一心不乱に掻き込んでいた。

高橋良介たちは彼らを軽蔑したりはしなかった。自分たちも最初に食料を手にした時は、同じようなものだったから...

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