第68章 直接会ってもいいですか

今回の遠征で隊員が二人死亡したが、その代わり変異ゾンビを二体始末できた。今や残りは一体だけだ。

「基地の外周に高圧電線を張り巡らせるのはどうかしら? 四、五メートルの高さのやつ!」と渡辺千咲が言った。

ここに設置されている電気柵はあまりにも普通すぎる。

動物園にあるような高さ四、五メートルの電気柵を設置すれば、間違いなく安全だろう。

「今の発電機じゃ無理だ。どこか大きな工場の予備発電機を探してくるしかない」

何しろ数百人が使う電力なのだ。

「私、ソーラーパネルをいくつか購入できますよ。基地の日常的な使用量を賄うくらいなら問題ないはずです」と渡辺千咲は言った。

「そうすれば、あな...

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