第76章 抑制剤の研究

「あたしです! 遅れてすみません!」中島利里は先輩のこの有様を見て心を痛めたが、彼が生き残れただけでも幸いだと思った。

渡辺千咲はミルクティーを取り出し、「これ、カロリー高いから、飲んで補充して」と言った。

二人の男はミルクティーを手に取ると、ごくごくと飲み干し、さらに渡辺千咲が出したハンバーガーにかぶりついた。

二人は一気にハンバーガーを五個も平らげた。あまりにも長い間空腹だったため、急に食べ過ぎると胃腸が持たないかもしれないが、そんなことを気にしている余裕はなかった。

空腹すぎる! 食べ物の味を堪能する暇もなく、ただ腹を満たしたい一心だった。

渡辺千咲は彼らが食べるのを見ている...

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