第91章 私が一番大きな投資家だ

何人かの役者はそれを聞くと、途端に目を輝かせた。

「そうそう、皆さんはご存じないでしょうが、うちの社長は辛子先生なんですよ。最新の大ヒット作『天下取り』は、うちの社長が書いたんです」と石田楠が笑いながら言った。

彼らが出演するこのドラマもオリジナル脚本で、同じく辛子先生が書いたものだ。

数人の新人俳優たちはもともと非常に窮屈な思いをしていた。今日は投資家との食事会で、しかも自分たちの大ボスだ。特に山田佳和は、枕営業をさせられるのではないかとすら思い、酒の相手をする覚悟まで決めていた。

まさか社長が、自分たちとさほど年齢が変わらないであろう、輝くばかりの美少女だったとは。

山田佳和は...

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