第二十六章

「この薬、副作用がかなり強いみたいですね」

 空見灯は不安げな声を漏らした。

 成田夏目は深く溜め息をつく。

「しかし投薬を中止すれば、恐らく桐谷社長の体は二ヶ月と持たないでしょう」

「あの……『呪療師』を試してみるというのは、どうでしょうか?」

 空見灯の問いかけに、成田夏目は怪訝そうに眉を上げた。

「君、呪療師のことなど知っているのか?」

「以前、介護士をしていた頃に観月蒼という名の大家と知り合ったんです。どこの病院にも属していない方ですが、彼が手を下せば、どんな患者の苦痛も和らぐと評判で……。私も実際に、彼が末期癌の患者を救うのを目の当たりにしました。確かに効果はあります...

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