第三十章

桐谷憂は彼女を部屋に押し込むと、乱暴にドアを閉めた。

「何をするつもりか、こっちが聞きたいくらいだ」

桐谷憂の瞳には、焼き尽くさんばかりの怒りの炎が宿っていた。

空見灯は呆れたように彼を見返した。

「家に帰るだけですけど。他に何があるんですか?」

「家だと? 家に帰るのか、それとも他の男と遊び歩いてたんじゃないのか?」

桐谷憂は歯噛みしながらスマートフォンを取り出し、画面に映った緑色の服を着た男を突きつけた。

「パパ活か? 空見灯、お前を見損なったぞ。金のためなら何でもするんだな」

彼女の性格を知っているからこそ、そんな真似をするとは信じがたい。

だが、万が一ということもあ...

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